◆国政情報


岸防衛相、北発射に「北京パラ開催中、容認できず」

岸信夫防衛相は5日、北朝鮮が同日にミサイルを発射したことについて「国際社会がロシアによるウクライナ侵略に対応している中、北京パラリンピック開催中での発射であり、断じて容認できるものではない」と非難した。その上で、北京の大使館ルートで北朝鮮に抗議したと説明した。

岸氏によると、北朝鮮は5日午前8時47分に少なくとも1発の弾道ミサイルを日本海に向けて発射。最高高度約550キロメートルで約300キロメートル飛翔し、日本の排他的経済水域(EEZ)の外側の北朝鮮東方沖に落下した。日本船舶などの被害は確認されていない。

今年に入り、北朝鮮のミサイル発射は巡航ミサイルを含めて9回目。岸氏は防衛省内で幹部会議を開き、警戒・監視に万全を期すよう指示した。

岸氏は記者団に「核・ミサイル関連技術の著しい発展は、わが国、地域の安全保障にとって看過できない」と強調。米国、韓国と緊密に連携する考えを示すとともに「いわゆる敵基地攻撃能力の保有も含め、あらゆる選択肢を検討し、今後とも防衛力の抜本的な強化に取り組んでいく」と述べた。


徳島市長リコール署名提出 住民投票実施か選管審査へ

内藤佐和子徳島市長(37)の市政運営を批判する市民団体は4日、内藤氏のリコール(解職請求)を目指し集めた署名7万1530人分を市選挙管理委員会に提出した。市選管が20日以内に審査し、署名簿を公開する縦覧手続きなどを経て有効署名数が確定。7万660人以上であればリコールを本請求でき、住民投票が実施される。

署名活動は1月27日から1カ月間で、本請求には3月1日時点の有権者数の3分の1以上が必要。署名提出後、市民団体「内藤市長リコール住民投票の会」代表の久次米尚武元市議(77)は「行政のかじ取りは任せられないという市民の怒りが形になった」と述べた。

団体は、保育施設整備の補助事業の取りやめや、阿波おどりの運営体制を巡る民間委託の契約解除などを挙げて「独善的で公約違反だ」と市政を批判している。



日米外相が対露連携で一致 プーチン氏制裁「適切に取り組む」

林芳正外相は26日午前、米国のブリンケン国務長官で電話会談を行い、ロシアのウクライナ侵略について「誤った教訓を残さないためにもロシアの行動に適切に対処することが必要だ」として緊密に連携することで一致した。また、両氏はウクライナ侵略の影響はインド太平洋地域にも及ぶとし、日米同盟の抑止力、対処力の強化が不可欠であることも改めて確認した。

林氏は会談後、米英両政府と欧州連合(EU)が発表したロシアのプーチン大統領、ラブロフ外相に対する制裁について日本も同調するか記者団から問われ、明言を避けた。ただ、「米国をはじめとする国際社会と連携して適切に取り組んでまいりたい」と述べた。

林氏は会談で、日本政府が25日に発表した追加対露制裁について説明。「米国、欧州諸国と足並みをそろえて、さらに厳しい措置を取ることを発表した」と述べた。