■回顧録


●不祥事・出来事 過去ログ



■忘れられない出来事



■ロシア・スパイが奪っていった経済の「武器」

〇我が国はこれまでに何を奪われてきたのでしょう。

結果的に見ると、例えばロシアは20年以上前からGRU(※1)もSVR(※2)も基本的に我が国の技術情報の入手に完全に特化していた。私が警察庁外事課長当時に、いずれも警視庁が摘発した事件でロシア・スパイに持って行かれた東芝のパワー半導体やニコンの光学素子は、いずれも武器転用可能で、いわゆるデュアルユース品として高い能力を持っていました。光学素子等は地対地ミサイルにも使える。それから、現在はITT(Intangible Technology Transfer)と言われていますが、技術的知見を有する人(従業員)が相手方に獲得されてしまうとかなり大変だとは思いましたね。

 

〇例えば内部システムに通じた人が獲得されると技術情報だけではなく、社内の機密事項の決裁フローとか内部統制のシステムに関する情報が抜ける恐れもありますね。

実際ロシアのスパイは、ロシアがほしい技術を持っている企業について、社内ネットワークシステムにも非常に関心があったんです。人的なソースから秘密を聞き出して、サイバーアタックに繋げようということかなとも思いました。

 


利潤最優先主義につけ込まれた「無人ヘリ不正輸出事件」

――我が国のデュアルユース品は、中国の人民解放軍もずいぶん前から熱心に食指を伸ばしていましたね。ヤマハ発動機による無人ヘリ不正輸出事件は、中国が日本企業の利潤最優先主義につけ込んだ事件でした。

端緒は2005年4月、ヤマハ発動機と中国企業を仲介していた中国人2人を福岡県警が不法就労助長で摘発した際、関係先から無人ヘリ輸出に関する資料が押収されたことでした。無人ヘリコプターは生物・化学兵器の散布や偵察等の軍事作戦にほぼそのまま使える。外為法で経産大臣の許可が義務づけられています。

――ヤマハ発動機側は申告を偽っていた。

自律航行性があるのに「ない」などと偽っていましたね。流石に、福岡県警単独では足場が悪いので、静岡県警との合同捜査にしました。当時は警察庁の警備局でともに勤務した原山進氏が福岡県警の、清全氏が静岡県警のそれぞれ警備部長をされていたこともあり、合同捜査は順調に進みました。

――実際よりも性能が劣ったように見せかけ、法の目をかいくぐって不正に輸出するスペックダウンの手口ですね。

輸出先のBVEという会社は人民解放軍用の写真を撮るための企業だった。BVEは当時、戦略ミサイル製造の国営企業、中国航天科技集団等とも関係があるともいわれていた。現在ではドローン等でお手の物でしょうが当時は自律航行技術というものが確立していなかったはずです。

●続編へ続く



■日韓問題



〇公務員の不祥事




〇政治家の不祥事


●無免許で人身事故 元都民ファ都議を書類送検

 7月に投開票された東京都議選の板橋区選挙区(定数5)で再選を果たした、元都民ファーストの会の木下富美子氏(54)が選挙期間中に無免許運転で人身事故を起こしていた問題で、警視庁は17日、自動車運転処罰法違反(無免許過失運転致傷)、道交法違反(無免許運転・報告義務違反)の疑いで、木下氏を書類送検した。木下氏は容疑を大筋で認めている。

書類送検容疑は7月2日午前7時26分ごろ、東京都板橋区高島平の交差点で無免許で乗用車を運転、バックをした際に後方で停止していた乗用車と衝突する事故を起こし、その事故を報告しなかったとしている。

この事故で、後方で乗用車を運転していた50代の男性と同乗者の妻は頸椎(けいつい)捻挫などの軽傷を負った。木下氏は街頭演説に向かう途中だったが当時、免許停止期間中だったという。

警視庁交通捜査課によると、他にも木下氏による5月から6月にかけての6件の無免許運転を確認しているという。

木下氏は産経新聞の取材に対し、「2日が免停期間の最終日で(免停期間が終わっていると思い)運転しても大丈夫だと思っていた」などと釈明していた。

事故発覚後、都民ファは木下氏を除名処分とした。その後木下氏は公の場に姿を見せず、都議会も欠席。都議会では木下氏の辞職勧告決議案が提出され、可決されたが、決議に法的強制力はないという。

木下氏は平成29年の都議選で初当選。今回の都議選では2万9767票を獲得し、再選した。